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2011/07/07

町田市内に1新駅 小田急多摩線、延伸計画

新百合ケ丘(川崎市麻生区)―唐木田(多摩市)間を結ぶ小田急多摩線の延伸を希望している町田市と相模原市は、実現に向けた検討結果をまとめた。現在の終点駅・唐木田からJR上溝駅(相模原市)まで線路を約8.8キロにわたって敷設するという考えのもと、町田市内に新駅を一つ設けるとしている。


 開業は2020年としており、実現すれば町田市の延伸路線地域から新宿までかかる時間が現在の83分から50分に短縮され、上溝駅からも74分が52分になるという。ただし、事業費は概算で約950億円かかるなど、課題は多い。小田急側は「今後、より検討が深まることに協力していきたい」としている。


 多摩線は、新百合ケ丘駅で小田原線と接続。東京メトロ千代田線に乗り入れ、さらにJR常磐線にも接続しているため、唐木田から茨城県の取手駅まで、直通で行き来できる。

小田急多摩線の上溝までの延長は町田市が当初から計画されていたが、正直、実現性は薄いと考えられる。ただ、小田急は前向きなので、後は事業費のねん出と用地買収が課題となろう。

 町田市と相模原市はかねて地元エリアへの多摩線の延伸を望んでおり、路線の概要や採算性をテーマに2年にわたって調査してきた。その検討結果によると、整備にあたっては、主体となる団体を新たに設け、整備団体が小田急に施設を貸す形をとると想定。事業費は国と自治体が3分の1ずつ出して残りは借り入れでまかない、借り入れ金は小田急からの使用料収入で返すとしている。


 運行本数は朝夕は1時間あたり急行3本と各駅停車3本、昼間は各駅停車3本を想定。通常の運賃に加えて加算運賃を100円とった場合、開業から29年目で採算がとれると試算した。


 多摩線は、1974年に新百合ケ丘―小田急永山(多摩市)間が開通し、90年に唐木田まで延びた。その先は00年に国の審議会が「今後整備を検討すべき路線」と位置づけていた。


 動きが活発になったのは06年。在日米軍再編計画で、JR相模原駅(相模原市)に面した相模総合補給廠(しょう)の一部について、鉄道・道路用地としての返還に合意。今回、その返還予定地を経由する路線を想定した。


 ただ、新駅の位置や、さらに具体的な財源確保の方法などは今後の検討課題としている。現在の多摩線の運行本数は、今回の検討の中で延伸部分で想定している本数より多く、乗客側の視点に立って利用しやすさをどう考えるかという課題もある。


 町田市の石阪丈一市長は6月の市議会定例会で「今後、地元の意見をうかがい、事業着手に向けた論点整理を行う。合意形成のために意見交換会を行う必要がある」と述べている。(金子元希)